ワイン『いつも違う高品質』

同じでなくても良いということ

ヘアスタイルは、いつも同じものを作れるわけではありません。

長さは変わっていくし、季節で髪質は変わります。

前回のカットで作られたヘアのバランスを活用して、前回と違うのだけど、高品質を作らなければならないんです。

いつも同じではない高品質を目指す。

それって、ワインと似てるなぁ、とちょっと思ったりします。

違うかも知れないけど・・・。

ワインの『毎年違う』という良さ

赤ワインを飲んでいるといつも考えることがあります。

「ワインって、品質を維持しない良さ」が面白いとおもう。

今年は出来が良いとか悪いとか。

同じワインでも年によって出来が違うんですね。

畑ごとにワインを作るわけですから、天候によって、ワインの出来は毎年違ってしまいます。

だから、同じワインを飲んでも、年が違えば、あれ?こんな味だったかな?、なんてことになるわけです。

品質の維持をやりきれない商品、それがワインなんですね。

でも、人々は、その年代ごとの違いを楽しむわけです。

『維持できない品質を楽しむ』っていう面白さ。

去年は良かったのに、今年はもう一つとか言いながら、喜んでいるんですよね。

ワイン通でも何でも無いので、そこまで深くは分かりませんが、「品質や味が維持できないことを愛される赤ワインという商品はおもしろいなぁ」と思います。

でも、オーストラリアのワインは、品質や味を維持するために、いろんな畑から採取したものをブレンドしているそうです。

オーストラリアワイン全てがそういうわけでは無いのかもしれませんが。

時間と共に変るということを楽しむ

ワインは、収穫年による違いを楽しむということもできます。

そして、赤ワインは、開けた後の変化を楽しむこともできます。

赤ワインを1週間かけてゆっくり飲むと、毎回違う味を楽しめます。

イタリアの赤ワインなどは、しばらく空気にさらさないとその強さが緩和されません。

以前飲んだバローロは、味が強くて、一週間後ぐらいがおいしいなぁ、なんて感じました。

それは、ヘアスタイルも同じで、髪が伸びるにつれて、変化していきます。

段々としっくりきて、段々とそろそろ長いかな、なんて。

それも季節やカット技法などよって、変わります。

一瞬でも同じ、なんてことがないのがヘアスタイルなんです。

違うけど良い、を作る。

ヘアスタイルを作るときは、同じスタートがありません。

それは、ワインのブドウが気候で毎年違うのと同じ。

ヘアスタイルは時間と共に変わっていきます。

それは、ワインが未開封でも、開封後でもどんどんと味が変わっていくことと同じ。

美容師は、毎回、最初から違うヘアデザインを、その後の変化を考えながら、デザインしていきます。

お客さまも、今のヘアがどう変わるのか、それがどう変化していくのかを楽しんでもらえたら、それは素晴らしことなのじゃないかなぁ、と思います。

ヘアスタイルとワイン、無理やりなこじつけかもしれませんが、同じものは作れず、また変化していく。

そして、それらを踏まえて、高品質を目指す。

どうですか、なんだか似ているでしょ。