誰がトレンドを作っているのか
流行りすたりは、ファッションの世界では当たり前。
毎年繰り広げられるトレンドの波に、消費者はあっちに流されて、またはこちらに流されてと漂い続けます。
このファッショントレンドは、いったい誰が作っているのでしょうか?
トレンドの発信を行っているのは、ファッション誌です。
消費者が身近で見ることができるのがファッション雑誌ですね。
ここに、変化し続けるトレンドを見ることができます。
『今年のトレンド』なんて文字は、毎年見られるものですね。
そして、これを発信しているのは、ファッション誌を作っている編集部です。
今年はこれが来るんじゃないかなぁ、といった見解と一般消費者に受けるかなどを考えて、あくまでも一企業一部署の見解でその雑誌のトレンドは発信されているわけです。
ですから、これは違うんじゃないの、と消費者は言ってしまって良いわけですが、それはそこ、さすがはプロの編集者、しっかりと消費者の心をつかむトレンドを打ち出してくるんですよね。
でも、このファッション誌が打ち出すトレンド。
必ずし編集部の判断のみではありません。
ここで大きくかかわってくるのが、ファッションブランドです。
ファッションブランドは変化を望む
ファッションブランドは、ファッショントレンドを変化させ、絶えず新しい服を買ってもらいたいと経営上考えています。
ですから、ファッション雑誌が絶えず新しいトレンドを発信することを希望するわけです。
というよりも、そのトレンドを作り出す情報をブランドがファッション雑誌の編集部に伝えます。
ファッション雑誌は、ファッションブランドの広告費も欲しいわけですから、そのファッションブランドの戦略に合わせたトレンドを打ち出すわけです。
ファッションブランドが広告費をファッション誌に払い、雑誌はブランドの意向に沿ったトレンドを打ち出し、ブランドの商品が売れて、そのブランドがまた広告費をファッション誌に払い・・・。
これが繰り返されていくわけです。
こう書くと、なんだかファッション業界の闇のつながりみたいに見えますね。
でも、違います。
結局は、消費者である私たちが主役です。
ファッションブランドもファッション雑誌も消費者の動向を観察しながら動いているわけです。
時代の流れを読み、変化のパターンに合わせ、支持されるトレンドを打ち出そうと奮闘しているのです。
お金が動く以上は、利害関係をはずしては考えられません。
でも、やはり、消費者が喜び、そこにお金を払わなければ、ファッションブランドもファッション誌も経営はできないのです。
そう考えると、トレンドとは、消費者の動きの延長線をうまく読み取ったファッションブランドとファッション誌が打ち出したファッション未来予想図といえるのかもしれませんね。